先生
「さて、次は『事業年度』の話でもしようか。」
つくる
「『事業年度』って何?」
先生
「『事業年度』とは会社が自分のところで決めた期間のこと。私たちが生活する上では『暦(こよみ)』、すなわち1月1日から12月31日までがひとつの期間の単位となっておる。お正月を迎えれば新たな気持ちになり、除夜の鐘が聞こえてきたら「今年も終わりかぁ」なんて思うじゃろ。」
つくる
「うん。」
先生
「それと同じ。会社でも期間を決めて事業に取り組むことで「この事業年度はもっと売上をあげるぞ!」とか「この事業年度は売上があまり伸びなかったなぁ」などと会社の数字を把握することが可能となる。言ってみれば『事業年度』とは、会社における期間の単位のことじゃな。」
つくる
「そうか、期間を決めておかないと売上や利益の把握がしっかりできないものね。『事業年度』も会社法で何か変わったの?」
先生
「それほど大きな変更ではないが、今までは法律上、『営業年度』という言い方をしていた。それが会社法では『事業年度』という呼び名になっておる。」
つくる
「呼び名だけの変更かぁ。」
先生
「ここではプラスアルファのお話をしよう。まず、『事業年度』は1年を超えなければ会社が自由に設定できるんじゃ。」
つくる
「4月1日から3月31日とか?」
先生
「そう、自由に設定できるから逆に慎重になった方がよいのだ。例えば安易に暦どおりに1月1日から12月31日なんてするのは考えもの。」
つくる
「どうして?」
先生
「それでなくても年末年始は忙しいもの。それに加えて会社も12月が事業年度最後の月では忙しくてたまらんからのぅ。」
つくる
「なるほど。なるべく忙しくない時期を選んだ方が良いのか!」
先生
「まずはそうじゃな。通常、最後の月は本業の追い込みだから忙しい。また、最初の月から2か月めまでも忙しい。『決算』と言って会社の『事業年度』の売上や経費、利益を集計しなければならないし、法人税などの税金の申告もしなければいかん。」
つくる
「そうか。『事業年度』の最初の2カ月と最後の月は大変なんだね。」
先生
「それともうひとつ考えておきたいのが消費税。通常、会社を設立したら二事業年度までは消費税を納めなくていいんじゃ。」
つくる
「へぇー、そうなの!」
先生
「だから消費税の納付を極力遅らせるために最初の『事業年度』が長くなるように設定しておいた方が有利じゃの。」
つくる
「最初の『事業年度』が長くなるように?」
先生
「例えば、会社を設立したのが5月なら『事業年度』は5月から翌年4月にした方がよいということ。設立が5月なのに『事業年度』を10月から翌年9月までなんて設定したら5月に始めてわずか5ヶ月でもう最初の『事業年度』が終わってしまうことになる。消費税を納める時期もその分、早くなってしまうのじゃ。」
つくる
「そうか。そういったことも考えておかないとなんだね。」
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